ロングテールの落とし穴

ロングテールの落とし穴

80:20の法則って聞いたことあると思います。

最近、ネットの世界でこんなことを言う人がいます。

「ネット通販はこれからロングテールの時代だ」

でもこれには落とし穴があります。

こんな記事を見つけました。

 

今年5月に Web ショップの総合支援事業などを行っているEストアーが全国の団塊世代の男性を対象に行った調査で、「定年後にネットショップを運営してみたいか?」という問いに61.6%の人が「やってみたい」、もしくは「興味がある」と回答しています。

近頃、ネット業界ではロングテールという言葉がもてはやされていますが、リアルの世界ではまったく売れないものが、ネットショップではバカにならない売上を上げているのだから、自分も何か趣味のものを販売して、気軽に儲けたいと考えられている方も多いのかもしれません。しかし、実はロングテールというのは Amazon のように何十万、何百万という商品を揃えているところでこそ成り立つ法則です。

では、ネットショップを運営するよりも敷居が低い、Blog などでのアフィリエイトではどうでしょう? Japan.Internet.com デイリーリサーチ調査では、年間で5,000円未満しか稼げなかったユーザーが86.7%。また、8月21日付け日経産業新聞の記事によると、日本ブランド戦略研究所の BtoC ランキングでは、Blog や SNS 経由で企業サイトにアクセスしたユーザーは、たったの2.4%という結果も出ています。

ネットショップでは、何十、何百程度の品揃えではロングテールといってもたいした売上にはなりません(販売する商品の価格にもよりますが)。仮にそこそこ売れたとしても、それだけで月々の生活を賄っていける程の売上を上げるには、やはり、相当の努力が必要になります。ましてや、アフィリエイトでは小遣い程度を稼ぐのでさえ、至難の技というのが現実のようです。

これは当たり前のことですが、リアル同様、ネットで商品を売るためには、「お金」、「手間」の両方、もしくは、最低でもどちらかが必要になります。お金があれば、適切な箇所に適切なお金をかけ、ページ作成・販促をし、なければ様々なアイディアを絞り、手間をかけることを惜しまず、少しずつでもユーザーに認知してもらう努力をするのです。Blog であれば毎日更新するのは当たり前で、その上でより多くの人に商品購入に促す記事作りが必要になります。商品画像を載せて、注文ボタンを設置しておけば売れるなどという甘いものではありません。

つまり現状では、ロングテールがビジネスとなり、お金になるのは、Amazon のような巨大ショップや、楽天などのショッピングモール運営会社です。そして、アフィリエイトでは、そのサービス提供会社と何十万人に1人のユーザーのみです。それ以外の一般ユーザーは、単なるロングテールの一部にしか成り得ないということでしょう。

(記事元:水上浩一氏/株式会社ドリームエナジーコンサルティング)

 

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